サニーとルージュはとあるホテルに来ていた。

「フローラのウエディングドレス姿楽しみだね。」
「きっとすごく綺麗よね〜」

実は友人のフローラが長年交際していたマイケルと婚約し、結婚式を挙げることになっていたのだ。

そして式が始まり、新郎新婦が入場する。

「綺麗ね〜」
二人はフローラのウエディングドレス姿にうっとりした。

その後も式は順調に進み、クライマックスを迎えた・・・その時だった。

「ここにいたのか!」

突然式場に一人の男が乱入してきた。
「お前は?まさか・・・」
「もしかして・・・」
二人は男を知っているようだった。

「フローラ!俺を捨ててマイケルと結婚するなんてどういうつもりだ!!」
男はフローラに詰め寄る。

「なんであんたなんかと結婚しなきゃいけないのよ!!」
「そうだそうだ!フローラは貴様の浮気癖と彼女への仕打ちにうんざりして逃げるようにして別れたんだぞ!!今更改心しても許さねえぞマイク!!」
二人はマイクに抗議する。

そんな中サニーは二人に聞いた。
「一体何があったの?」

「実は・・・」
二人は事の経緯を話した。

「実はマイクとは昔付き合ってたんだけどマイクは私がいるのに借金をしてまで女遊びをして気に入らないことがあるとすぐに暴力をふるってたの。」
「それにフローラが困ってるのを見て助け、俺はフローラと付き合い始めたんだ。」

「なんてひどい話なの。」
「最低な男ね。」
サニーとルージュはマイクに怒りを感じた。

するとマイクは震えだし、マイケルに詰め寄った。
「この野郎!俺からフローラを奪いやがって!てめえだけは許さねえぞ!!ぶっ殺してやる!!!」
マイクはそう言うとマイケルに殴る蹴るの暴行を加えた。

「やめるんだ君。」
牧師はマイクを静止する。

「マイケル!」
フローラはマイケルに駆け寄る。

そんな中マイクは何かを取り出した。
「これでおしまいだ。」
マイクは黒いボールみたいなものを取り出す。

「まさか爆弾か?」
爆弾のような物体に式場はパニックになった。

そしてマイクはそれを投げた。投げたボールは煙幕を起こし、式場は真っ暗になる。

「何これ?」
「煙臭っ。」

そして煙幕が消えるとフローラとマイクはいつの間にか姿を消していた。

マイケルは気が付くとフローラがいないことに気付く。
「フローラは?」
マイケルはサニーとルージュに聞いた。

「きっと連れ去られたのよ。」
「そんな・・・」
マイケルはひどく落胆する。

すると
「大変です。何かのメールが届きました。」
ホテルの支配人が手紙を持って入ってきた。
マイケルはその手紙を読み上げる。

「(フローラは預かった。返して欲しければ200万ドル持って来い。byマイク)だと?」
手紙の内容を聞いた一同は唖然とした。

「僅かな時間でどうやって連れ去ったんだ?」
一同は騒めく。

「奴のことだ。あいつはきっとライフルに麻酔を仕込んでいて煙幕で見えなくなった隙にフローラを眠らせたんだろう。」
マイケルは推測する。

するとサニーは何かに気がついた。
「まだ何か書かれてるわ。」
手紙には続きがあった。

「(動画サイトを開いてスクリーンに写せ。)って。」
それを聞いた牧師はパソコンを立ち上げて動画サイトを開き、スクリーンに映した。
そこにはライブ動画が投稿されていてそれを再生する。

すると映像には廃墟ビルの屋上でウエディングドレス姿で胸元を柱に括りつけられてる女性とライフルを持った男がいた。その姿は紛れもなくフローラとマイクであった。

「フローラ・・・」
マイケルは力なくフローラの名を呼ぶ。

するとマイクが画面の向こうから声を荒らげた。
「早く200万ドル持ってきやがれぇ!!こいつ(フローラ)が殺されてもいいんだな?」
マイクは興奮してるようだ。

「待ってろフローラ。絶対助けてやるからな。」
マイケルはそう言うと200万ドルの小切手を取り出した。

「待って、君一人で行くのは危険すぎる。それに場所がわからなくて迷ったら何も意味がない。」
牧師はマイケルを静止する。

「だってフローラが・・・」
それでもマイケルは現場へ行こうとするが

「マイクのことならサニーに任せたほうが安心だ。それに無茶をすると怪我がひどくなるからな。今は病院に行ったほうがいいぞ。」
マイケルは牧師に諭され、病院に搬送された。

残ったサニーはルージュと共にマイケルから託された200万ドルの小切手を片手にホテルを出た。
「あのビルはここの近くにあるからすぐね。」
二人は犯行現場のビルに向かった。

一方、現場では麻酔が切れてフローラが目覚めていた。
「キャーッ!何これーっ!?」
フローラは足が浮いた状態で柱に括りつけられてることに気づいて唖然とした。

その上屋上というだけあってか強いビル風がフローラを襲う。更に足が浮いてるので足元からの風でウエディングドレスがめくれ上がる。
「キャアアアアアアアッ!」
フローラは慌ててドレスの裾を押さえようとするが、腕も固定されてるので思うように押さえられない。

そこへマイクが現れた。
「やっと目覚めたか。さあ俺と復縁しろ。」
マイクはフローラに迫る。

「だから嫌って言ってるでしょ!」
フローラは頑なに拒む。

するとマイクはポケットからスマホを取り出した。
「何をする気なの?」
フローラは問いかける。

「まあ見てりゃわかるよ。」
マイクがそう言った瞬間強風でドレスが舞い上がった。

「キャアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
フローラがドレスの裾を押さえようとした時だった。

カシャッ

何とマイクは強風で舞い上がったドレスの下から見えてきた下着を隠し撮りしたのだ。
「こういうことになるのさ。」

マイクの予想外の行動に赤面するフローラ。
「何すんのよ!」
フローラはマイク目掛けて足を蹴り出す。

フローラの蹴りはマイクの腹に命中する。これにマイクは怒りを爆発させた。
「てめえもう許さねえぞ!」
激高したマイクはライフルを取り出す。

「復縁する気ないなら死んでもらうしかねえな!」
マイクはフローラにライフルを突きつけようとしたその時だった。

ドゴォッ

「グハァッ」

マイクは突然横から攻撃を受け倒れた。

「サニー、ルージュ。」
そう、サニーとルージュが救出に駆けつけたのだ。二人は縄を解き、フローラを解放すると安全な場所へ避難させた。

「さあ観念しなさい!」

ドドドドドドッ

サニーはそう言うとマシンガンを発射する。

しかし

「残念だったな。俺は防弾チョッキ着てるから撃つなんて無駄無駄!」
なんとマイクは防弾チョッキを着ているのだ。これではマシンガンも無意味になってしまう。

「次は俺の番だ。」
マイクはそう言うとサニー目掛けてライフルを連射する。

サニーはライフルの弾を避け、マシンガンでマイクに殴打した。

しかしマイクはしぶとかった。
「まだまだぁ!」
マイクはそう叫ぶとサニーに拳のラッシュを浴びせようとする。サニーは避けながら拳のラッシュを浴びせ、壮絶な殴り合いを興じた。

「これじゃキリがないわ。」
ルージュは焦る。

互いに息が上がり、限界が近づく二人。
「これで終わりだーっ!!」
マイクは止めの一発を発射しようとする。その時だった。

「やめてえええええええええええええ!!!」
突然叫び声と共に影から銃弾が発射され、銃弾はマイクの頭部に命中し、その場に倒れた。驚いたサニーが振り返るとそこには銃を構えたフローラがいた。

「フローラ、銃持ってたの?」
サニーは驚く。

「実を言うと護身用に銃を隠し持ってたけど返り討ちが怖かったし、それに腕も固定されて使えなかったの。でも最後に使えてすっきりしたよ。ところでマイケルは?」
「マイケルならあの後病院に搬送されたよ。」

病院と聞いてフローラは固まる。
「病院って、マイケルは大丈夫なの?」
「意識はあったからそんなにひどくはないと思うよ。とりあえず病院へ行こう。」

サニーは救急車を呼び、フローラは病院に搬送された。

その後、二人は幸いにも軽傷だったので病院内で式が再開された。二人は病院の面々から盛大な祝福を受け、生涯忘れることのない思い出となったようだ。

終わり

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